箱根山 噴火の前兆は?過去の噴火と今回の影響

箱根山 噴火の前兆は?

5月6日に箱根山の噴火警戒レベルが2に引き上げられて5日が経ちましたね。

噴火警戒レベルとは、噴火を警戒するために必要な必要な範囲や防災対応をレベル1からレベル5までの5段階に分けたものです。

参考記事;御嶽山噴火。噴火警戒レベルとは?火山灰などの今後の予報は?

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箱根山に噴火の前兆があったから噴火警戒レベルが1から2へ引き上げられたのですが、その前兆現象とは、

  • 4月26日から大涌谷付近を震源とする火山性地震が増加している。
  • 5月5日に箱根湯本で震度1の地震が3回発生した。
  • 傾斜計で地震活動に関連するとみられる変動が観測された。
  • 大涌谷温泉施設で蒸気が勢いよく噴出しているのを確認した。

の4つです。

その後、まだ治まる気配は無く、今日まで続いています。

また、8日の国土地理院の発表では、大涌谷で山体が最大約6センチ隆起したそうです。

今から思えば、去年の12月頃に箱根山は噴火するのではという話が週刊誌などでありました。

今まで噴気が出なかった大涌谷の北西側から噴気が出るようになったからです。

噴気とは火山から出る水蒸気と硫化水素などの火山性のガスが混ざった気体のことです。

これも前兆現象だったのでしょうか?

今後も治まらずに活動が活発になるとすると、その前兆現象としては

  • 地震が増える
  • 温泉の色が変わる
  • 温泉の温度が今より高くなったり、低くなったりする
  • 火山ガスの増加の影響で景色が青く見えるようになる
  • 山体が膨張する

などが考えられます。

大涌谷

警戒レベルを上げる前の大涌谷

過去の噴火

箱根山の過去の噴火としては、過去1万年に少なくとも8回噴火したことが分かっています。

そのうち、マグマ噴火は3回起きたことが分かっており、箱根山最大の噴火である66000年前の噴火では、火砕流が横浜まで達し、火山灰は関東一円に降ったとされています。その時の火山灰は約20cmの火山灰堆積層の地層として残っています。

最後のマグマ噴火である約3200年前の噴火では湖を埋めて仙石原ができ、爆発による山体崩壊で芦ノ湖が誕生し、冠ヶ岳が出現しました。

最後の噴火は鎌倉時代の3回の水蒸気爆発で、大涌谷周辺からの噴火でした。この3回の噴火はいずれも小規模の爆発だったようです。

今回の影響

現在の状況はUstreamに大涌谷のライブカメラがありましたのでよろしければご覧下さい。(別画面で開きます)

Broadcast live streaming video on Ustream

今回、噴火が起こる場合は、小規模な水蒸気爆発が起こるのではないかと考えられています。

そのため現在、大涌谷を中心に半径700mの範囲内が立ち入り禁止となっています。

噴石が降った場合には半径300mの範囲に治まるのではないかと予想されています。

昨年、御嶽山が噴火した時は、半径3kmの範囲が立ち入り禁止となりましたので御嶽山よりは規模が小さいとの予想です。

今の所、大涌谷付近の限定された地域だけが対象ですので、箱根の湯本や強羅などは距離も離れており、安全と考えられています。

しかし、風評被害があり湯本でも旅行客のキャンセルが多く、食品系のお土産も余ってしまって処分に困っているそうですね。

今回の警戒レベルがいつまで続くかというと、火山性地震などの現象が治まってさらに1~2か月様子を見てから解除される予定です。

おしまいに

御嶽山の噴火がショッキングだっただけに、今回の箱根山の噴火が必要以上にセンセーショナルに取り上げられているケースもあるようですね。

大げさな話に振り回されることなく冷静に見て行きたいと思います。

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