カイコ冬虫夏草が認知症に効果
カイコ冬虫夏草というのは耳慣れない言葉ですが、最近、認知症に効果があるのではと注目を浴びています。
冬虫夏草(とうちゅうかそう、ふゆむしなつくさ)とは、蛾に寄生するキノコで、漢方薬や中華の薬膳料理などに使われています。
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カイコ冬虫夏草というのは耳慣れない言葉ですが、最近、認知症に効果があるのではと注目を浴びています。
冬虫夏草(とうちゅうかそう、ふゆむしなつくさ)とは、蛾に寄生するキノコで、漢方薬や中華の薬膳料理などに使われています。
効果としては、滋養強壮や抗がん作用があると言われているんですよ。
このように冬虫夏草には、昔から薬効があると考えられていましたが、岩手大学の鈴木幸一特任教授が冬虫夏草の一種であるカイコ冬虫夏草に認知症改善効果があることを発見し、2010年(平成22年)に論文に発表しました。
それによると、絹を取った後のカイコのさなぎでカイコ冬虫夏草を育てて採取し、カイコ冬虫夏草の煮出し汁を実験用のマウスに飲ませたところ、脳の中で記憶を司る海馬の傷(グリオーシス)が治り、記憶力が良くなったそうです。
まだマウス実験の段階ですが、上手く行けば人間にも応用できると考えられています。
この方法は海馬に働きかけるため、アルツハイマー型認知症だけでなく、脳血管性認知症やレビー小体型認知症などの認知症のタイプでも効果があるのではと期待されています。
しかも、マウスでの実験では記憶力の維持にとどまらず、記憶力の回復が見られたというのが素晴らしいですね。
鈴木幸一特任教授の研究では今後、
等と進めていく予定です。
まだ先は長そうですね。
しかし、経口タイプの食品や医薬品が出来たら手軽に食べれそうで期待が持てますね。
研究の先は長そうですが、現在、カイコ冬虫夏草自体は日本国内でも工場で量産されていて、主に中国や台湾に輸出されているんです。
カイコ冬虫夏草の認知症研究が進めば、進み具合によっては割と早い時期から国内のカイコ冬虫夏草を食べて認知症を改善する時代がくるかもしれませんね。
鈴木幸一特任教授は、現在68歳。
中学1年生の時に父親を亡くし、母親も病弱だったため経済的には恵まれていなかったそうです。
高校卒業したら働こうと思っていた時に母親から「国立だったら大学に行かせてあげられる」と言われ、岩手大学農学部に進学。
小さい頃から好きだった生物の研究を始めます。
岩手大入学後は、夢中で生物の研究に没頭し、ホルモンなどの生化学が将来は重要になると考えるようになりました。
そこで岩手大学卒業後はカイコのホルモンの研究で実績がある名古屋大学大学院に進学し、研究者への道を歩んだそうです。
しかし、養蚕農家は繊維産業が不況で最近はあまり元気が無いんですね。
鈴木特任教授は、カイコに医療の分野から光を当てることができれば養蚕農家も新しい活路を見いだせるのではないかと考えているそうです。
そうなれば養蚕農家もまた元気を取り戻すし、認知症から回復できる人も増えるし、いいことづくめですね。