トム・ワトソン氏とキャディー、エドワーズさんの難病ALS

ゴルフの名選手トム・ワトソン

ゴルフの名選手トム・ワトソンと言えばゴルフを知らない人でもよく耳にする名前でしょう。

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1949年9月4日アメリカ生まれの現在65歳。

6才の頃からゴルフを始め、1971年に22才でプロテストに合格。

1977年から1980年まで4年連続PGA(プロゴルフ協会)ツアー賞金王、さらに1984年にも賞金王となり通算5度の賞金王に輝いています。

1982年の全米オープンゴルフでは最終日に帝王・ジャック・ニクラスとの接戦の末、優勝を飾ったことから新帝王と呼ばれるようになりました。

メジャー大会は、マスターズ2回優勝、全米オープン1回優勝、全英オープン5回優勝しており、メジャー通算8勝は歴代6位の記録です。

1988年には世界ゴルフ殿堂入りしました。

帝王ニクラスが上流階級出身なのに対してトム・ワトソンさんは普通の会社員の家庭であったことから親しみやすい人気もある選手です。

キャディー、ブルース・エドワーズとの出会い

そんなトム・ワトソンさんには相棒とも言うべきキャディーがいました。

ブルース・エドワーズさんです。(下の写真右側)

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ブルース・エドワーズさんは、トム・ワトソンさんがプロ2年目の時にトム・ワトソンさんキャディーになりました。

当時トム・ワトソンさんは23歳、ブルース・エドワーズさんは18歳でした。

その後2人は二人三脚で各地を転戦し、数々の栄冠を手にしました。

ブルース・エドワーズさんは明るい性格でキャディーとしての実力も高く、トム・ワトソンさんが長期のスランプに陥った時、当時世界最強と言われたグレッグノーマンから自分のキャディーになって欲しいとのオファーを受けました

トム・ワトソンさんもブルース・エドワーズさんのためにもその方がいいと話し、1989年から1992年までの3年間、ブルース・エドワーズさんはグレッグノーマンのキャディーを務めました。

1992年、ブルース・エドワーズさんは再びトム・ワトソンさんの元に帰り、それからトム・ワトソンさんは復調。再び各大会で優勝争いに加わります。

ブルース・エドワーズさんの難病(ALS)

しかし、2002年からブルース・エドワーズさんが荷物やゴルフクラブを落としたりすることが多くなってきました。

不安に思って病院で検査を受けたところ、ALS(筋委縮性側索硬化症)を発症していることが分かったのです。

ALSは筋肉が萎縮して力が入らなくなり、歩くことや立つことも困難になり、やがて寝たきりになって亡くなってしまうという現代の医学でも原因不明の不治の病です。

トム・ワトソンさんはブルース・エドワーズさんの病気を知って再び奮起し、2003年の全米オープンに53才で数年ぶりに出場。しかも初日トップタイに並びギャラリーを沸かせました。

しかし、最終日には出遅れ28位。優勝争いから脱落しましたが、最終ホールでホールアウトするとギャラリーから拍手とブルースコールが。難病を押して健闘したブルース・エドワーズさんとトムワトソンさんに対する拍手と歓声でした。キャディーに対してコールが行われるのは極めて珍しいことです。

ブルース・エドワーズさんにとっては、これが最後の全米オープンにになりました。

2004年4月8日、ブルース・エドワーズさんは49歳という若さで亡くなったのです。

ブルース・エドワーズさんとの出会いと別れでトム・ワトソンさんの信条も「勝つことがすべて」から「一日一日を全力で生きる。ささいなことでイライラしない」に変わったそうです。

トム・ワトソンさんは現在も現役で、今年(2015年)4月9日のマスターズ初日に71で廻り、マスターズでのアンダーパーのラウンドの最年長記録を更新しています。

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